アイルランド音楽辞典を読んで

なんか読書感想文みたいなタイトルですが、このような感じで、読んだ本とか曲、その他諸々の作品、事柄について徒然なるままに書いていこうかと思ってます。


アイルランド音楽事典 編著いとうごお


なんとか読み終えたのですが、タイトル通りただの事典でした。読むというよりは、本当に必要な情報を集めるためのものですね。

いとうさん曰く

本書は、アイルランド音楽に関するわが国初の事典である。

アイルランド音楽と言うと、我が国においては伝統音楽を中心に解されており、近年のアイルランド・ブームの影響で注目を集めているが、これまで芸術音楽について触れられることは皆無に等しかった。本来、芸術音楽も同等に扱われて然るべきである。

本書はわが国において、伝統音楽、芸術音楽を含むアイルランド音楽全体についての一般的な理解を深めることを目的としている。」

とのことで、アイルランド伝統音楽よりもクラシックの人の説明が恣意的に詳しく記されていた印象です。

それにしても、やはりもう少しアイルランドの伝統音楽について触れても良かったと思います。

もちろん僕の興味がそちらにあるため偏見があるからかもしれませんが、芸術音楽と違って伝統音楽はその国土着のその国独自の音楽であるという点でやはり重要度は高いですし、なによりアイルランド音楽辞典、と大それた名前にしているのなら、伝統音楽について詳しく書くことは至極当然のことであるように感じます。

また、「わが国初の事典」である点も重要です。他の本がすでにアイルランド伝統音楽について詳しく記していたならこの本が芸術音楽の方を重視する重要性もわかりますが、初の事典であるならなおさら、この伝統音楽についてしっかり記しておくべきだったのではないでしょうか。ある種読者の期待への裏切りでもあると思います(要は僕がそういう本だと勝手に期待してただけなんですが)。



しかしまあよくもこれだけニッチで詳しい内容を地球の裏側で日本語に訳した本が出たもんだ、と感心するほど詳しく書かれていました。


ごっぴ