ケルトを旅する52章-イギリス・アイルランド-/永田喜文 を読んで

この本の素晴らしいところは、アイルランドだけでなく、スコットランドウェールズにおけるケルト文化も含めて一冊にまとめているところです。
普段アイルランドに関する本ばかり読んでいるのですが、スコットランドウェールズに関しては知る機会がなかなかなく、こうして一冊にまとめていただけると文化比較の容易さの面でもとてもありがたいです。
世間的には音楽の影響もありケルト文化の中では特にアイリッシュがフィーチャーされている感がありますが、こうした本から他のケルト文化に興味を持つ方も多いのではないでしょうか。

さて、この本を読んで改めて思うのは、アイルランドスコットランドウェールズ、同じケルトでも全く違うな、ていうこと。
ケルト、と一つにくくっても、例えばウェールズの賛美歌の文化、スコットランドのハイランドパイプの文化、そしてアイルランドのダンスの文化はそれぞれ全く違う国の文化であるように感じます。
そういえば、スペイン出身の方にガリシアの話をしたところ、

同じケルトでもガリシアアイリッシュは全然違うよ。もとになってる音楽が違うんだ

と言っていました。


それと、スコットランドに伝わる神話や物語が個人的に非常におもしろかったので、そうしたケルト神話(アイルランドの妖精物語だけでなく)をまとめた本を一度読んでみたくなりました。

ごっぴ